劇場版『ONE PIECE FILM RED』に登場するトットムジカに関してまとめたページです。その他の記事は『ONE PIECEまとめ』から閲覧できます。
概要
トットムジカは禁断の歌とされており、普段は譜面としてエレジアの地下、何十メートルもの大きさを誇る石造りの番人によって守られている巨大な書庫に保管されています。
世界政府が存在自体を危惧するほどの古代遺物でもあり、ウタウタの実の能力者がトットムジカの譜面を歌唱することによって出現する歌の魔王は、瞬く間に国を崩壊させます。
劇中では歌の魔王もしくは魔王と恐れられており、古代兵器に匹敵する遺物です。なお、トットムジカは歌曲『Tot Musica』のことも指します。
歌の魔王
ウタウタの実の能力者が禁断の歌「トットムジカ」を歌唱することによって出現する存在。映画『ONE PIECE FILM RED』におけるラスボスです。
ウタとのシンクロによって形態は変化していき、第一楽章・第二楽章・第三楽章と、まるでRPGゲームのボスキャラを彷彿とさせます。
前作『ONE PIECE STAMPEDE』におけるダグラス・バレットがガシャガシャの実で島と融合した際の姿を凌ぐ巨大さ。音楽の島「エレジア」を優に飲み込みます。
また、人智を超越した存在であり、ウタが作り出した夢の世界と現実世界の、両方の世界から同時に攻撃しなければかすり傷すら付けられません。
さらに空間をも侵食する力があるのか、ルフィたちは後半戦で魔王が作り出した宇宙のような空間で対峙することとなりました。
見た目は頭にシルクハット、ウソップのような長い鼻、魔王の印象を凶悪に演出する右目とバッテン印の左目、手足はピアノの鍵盤。第三形態である第三楽章においては、背中に漆黒の翼まで生えています。
人間でいうところのマジシャンとピエロが合体したようなデザインです。
元ネタ
映画『ONE PIECE FILM RED』が”音楽”をテーマにしているため、音楽と魔王を紐づけた場合、真っ先に思い浮かぶのがオーストリアの作曲家フランツ・シューベルトが手掛けた歌曲『魔王』です。
『魔王』には父親と子供、魔王が登場しており、子供は息子ではありますが、これはウタとシャンクスの関係を表していることが考えられます。
ウタとシャンクスは義理の親子ではあるとはいえ、2人は確かに父と娘の関係で固く結ばれていることが劇中で十分すぎるほど伝わるため、ラスボスを『魔王』としたことにも頷けます。
また『魔王』は、語り手の「父の腕の中で子供は息絶えていた」で締めくくられています。
この様子が劇中終盤のシャンクスとウタのシーンに当てはめられることから、クラシック曲の『魔王』が元ネタと解釈して良さそうです。
出現回数
映画『ONE PIECE FILM RED』からするに、魔王は少なくとも3度出現しています。
1度目は遥か昔。詳細な年代は不明ですが、エレジアにある巨大な地下書庫の天井壁画に魔王の対処方法が記されていたことを鑑みると、何千年も前に1度は人々の前に現れていたことになります。
2度目は12年前。当時26~27歳のシャンクス率いる赤髪海賊団がエレジアに到着し、その中でウタがトットムジカを口にしてしまったときです。
赤髪海賊団が撃退するものの一夜にしてエレジアは滅び、ウタを含む赤髪海賊団を除いて生き残った国民は元国王のゴードンただ1人。
3度目は映画『ONE PIECE FILM RED』内での現代。ウタが自分の意思でトットムジカを歌い出現させました。
歌詞の読み方
「Tot Musica」の歌詞は、全体の約8割が日本語、約1割が英語、そして残りの1割にルーン文字が使用されています。
ルーン文字 | ラテン語 |
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ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᚲ ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᛏ ᛏᚨᛏ ᛒᚱᚨᚲ | gah zan tak gah zan tat tat brak |
ᛗᛁᛖ ᚾᛖᚷ ᛟᚾ ᚷᛁᛖᚲ ᚷᛁᛖᚲ | mie neg on giek giek |
ᚾᚨᚺ ᛈᚺᚨᛋ ᛏᛖᛉᛉᛖ ᛚᚨᚺ | nah phas tezze lah |
上記ルーン文字のパターンが楽曲の中で冒頭・中盤・最後に分けて複数回登場します。ルーン文字だけでは何が書かれているのか意味不明ですが、ラテン語に直すと読みやすくなります。
そして何よりもこのページを作成するにあたり、筆者がルーン文字の入力に一番手こずっていたという驚愕の事実です。