2巻 本編ネタバレ
4話 最愛
ハルカに憑依した五代たちは建物から逃げられたものの、追いついてきた伊崎に菜々美の彼氏である木村がナイフで腹部を刺されてしまう結果に。
これ以上2人を巻き込まないようにするためか、五代は自分が知る得る伊崎の情報を武器に、彼に向かって言葉で攻めて注意を自分に向けさせます。母親や父親に対する情報で論破され、怒りを露わにする伊崎。錯乱状態となり五代の首を絞め、五代は絶体絶命のピンチです。
5話 改変
妹の四葉に心の中で謝り絞殺される寸前の五代。間一髪のところで警察が駆けつけに来てくれて、命を落とさずに済みました。一連の事件が幕を引いたことで、五代は現代へと戻ってきます。
飛高から新聞を渡され、本来であれば伊崎は死刑判決を下されていたはずが、五代の活躍によって無期懲役に改変。ナイフで刺された木村も一命を取りとめたみたいです。
しかし今回ハルカの父親が兵庫県警のトップだったことを知った五代は、改変前の調書にはそんなこと記載されていなかったと疑問に思います。
いずれにしてもその後、神戸刑務所にてすっかり老いた伊崎と面会。4人の女子高生を殺害したにもかかわらず無期懲役となった理由は、心身膠着状態であったことを認められたからでした。五代が言葉を武器に、彼を追い詰めた結果です。
五代は次なるシリアルキラーカードを引きます。名前は舞城静華。筋弛緩剤ベクロニウムを点滴に混入させ、50人以上の入院患者を死に追いやったと言われている殺人ナースです。
6話 少年
早速、飛高に過去へと飛ばしてもらい、被害者の1人である日野翔太という9歳の男の子と入れ替わります。そして慣れない子供の体でなんとか周囲の人たちに怪しまれないよう行動。
舞城と院長が繋がっており、院長が主導で死んだ患者の隠蔽工作を図っていたことが確信できる場面を目撃します。それから友達に借りたDSのようなゲーム機で深夜に患者の点滴に何かを注入する舞城を写真に収める五代。
出て行った後に点滴を止めて寝ている患者を助けますが、部屋を出てすぐ彼女に見つかってしまいます。
急いで戻り自室のベッドで寝たふりをするも、現れた彼女にどうしてそんなに汗をかいているのと顔を覗き込まれます。翔太は心臓病を患っているようです。
7話 疑念
点滴が必要かしらと、わざとらしく言われた五代は、なんとか翔太の体を落ち着かせて大丈夫と伝えます。とはいえ、写真を撮ったゲーム機を舞城本人に取り上げられてしまい振り出しに。
翌日、病院内が騒がしかったため現場に駆けつける五代。昨晩点滴を止めたはずの患者を含め、室内の患者が4人とも全員死んでいました。舞城による犯行と考えられ、周りのナースがそれを知っていながらも院長は病死とする模様。
病室から追い出された五代は同じ病室で過ごす女の子に話しかけられ、舞城が取り上げた物を置いている部屋を知っていると教えてもらいます。深夜2人で通気口を伝って部屋の中に侵入した女の子はぬいぐるみを、五代は写真の残ったゲーム機を取り返します。
これで後は警察にいくだけだと安堵する五代。どこからともなく悲鳴が聞こえ、自室に戻ると先ほどの女の子が意識を失って倒れていました。
背後に何者かの気配を感じ取った五代は逃げるその人物を追って廊下を走りますが、角を曲がったところで以前から面識のあった人当たりのいい“はる”という高齢女性患者が車椅子から転げ落ちていたため彼女を助けます。
五代は犯人を見失いつつも何か違和感を覚えたよう。はるから舞城は本当は患者を守ろうとしていると聞かされたり、改めて舞城と会ったことにより、ついに五代は真犯人を突き止めました。
深夜、患者の点滴に何かを注入する人物に接触し、真犯人の顔が明かされます。つづく——。
2巻 感想レビュー
強烈な容姿と異常な精神を兼ね備えていたことから読者の注目の的だったみんな大好き伊崎。筆者があらゆる漫画を読んできた中で初めて生理的に無理と感じたキャラクター。それでも目を離すことのできないキャラクターであったことには変わりありません。
とはいえ、彼が今のようになったのはすべて彼の家庭環境が問題で、真っ当な生活を送っていたら猟奇殺人鬼になんてならなかったと言えます。何がともあれようやく逮捕され、五代は未来を改変します。
そして2人目に選ばれたシリアルキラー・舞城という殺人ナース(2巻の表紙を飾る女性)。50人以上もの患者を殺害したとんでもない人物のようですが、物語が進むにつれて彼女は実は免罪で逮捕され、死刑判決を受けたのではないかと匂わせてきます。
五代は病院内で起こったこれまでの出来事を振り返って真犯人にいきつき、2巻最後のコマで真犯人の顔が明かされました。ただ、本当に真犯人かどうかはまだ不明のため、真意は3巻で明かされる流れみたいです。
読者によっては真犯人が誰なのか予測できるかもしれませんが、筆者は見事に一杯食わされたという気分です。まあ予測できないところが、サイコ×パストの面白い点でもあります。